日米で新型コロナ感染症の治療やワクチン接種に当たっている日本人医師ら10人による
ワクチン接種前に知っておきたい様々な不安や疑問をQ&A方式でお知らせします。
新型コロナワクチンQ &A
Q1, 新型コロナワクチン(以下ワクチン)の効果はどのくらい続きますか?
A, 日本の予防接種で使われている米国ファイザー社のワクチンについては
2回目の接種から6か月間は有効性が維持されています。
(他アストラゼネガ社、モデルナ社のものについては3か月間)
Q2, ワクチンを接種すると、どのような有効性が期待できますか?
A, 接種しなかった場合に比べて、発症予防効果はファイザー社とモデルナ社は
90%以上、アストラゼネガ社は70%あるとされています。
ちなみに、例年多くの人が接種しているインフルエンザワクチンは
50%程度といわれているので、今回の新型コロナワクチンは
いずれの会社のものも十分 効果が高いことがわかります。
なお、この効果は、接種後2週間ほどで出始めます。
Q3, ワクチンには具体的にどんな副反応がありますか?
A, 接種部位の痛み・倦怠感・頭痛 ・・・ 50%以上
筋肉痛・悪寒・関節痛・下痢・発熱 ・・・ 10~50%
吐き気・嘔吐 ・・・ 1~10%
Q4, ワクチンと 薬物相互作用 のあるお薬はありますか?
薬物相互作用とは、複数の薬の飲み合わせによって効果が増強したり、
薬の持つ効果が打ち消されてしまうことを指します。
A, これまでのところは知られていません。
ただし、鎮痛剤(抗炎症剤)を服用してからワクチン接種をすると理論上効果が
下がる可能性が考えられているので、予防などの意味で不必要に服用することは
避けましょう。
Q5, アレルギー体質ですが、ワクチン接種しても大丈夫でしょうか?
A, 喘息、食物アレルギー、その他の基礎疾患があっても基本的には接種可能です。
ただしワクチンの成分にアレルギーがある人は接種できません。
ファイザー社、アストラゼネガ社、モデルナ社のワクチンには、
卵、ゼラチン、ラテックス、防腐剤は含まれません。
Q6, 高血圧の薬を飲んでいますが、ワクチンを接種することはできますか?
A, 接種できます。
ただし血圧の薬に加えて「血液をサラサラにする薬」を服用している人は、
接種後に血が止まりにくいことがあるので、止血のため、2分以上接種部位を
押さえておく必要があります。
Q7, 抗がん剤を服用中です。ワクチンを接種できますか?
A, がん患者さんは持病がある人として優先的に接種できます。
ただし、抗がん剤の種類によっては接種時に注意が必要な場合が
ありますので主治医とよく相談してください。
Q8, 接種するワクチンの製造メーカーを自分で選ぶことが来ますか?
A, できません。接種する時期に供給されているワクチンを使用することになります。
また、複数のワクチンが供給されている場合も、
合計2回の接種は同じ種類のワクチンを接種します。
Q9, 体調がすぐれない場合は、ワクチン接種を延期したほうが良いですか?
A, 延期したほうが良いです。
症状が回復してから改めて接種をしてください。
Q10, 接種前日に飲酒しても良いですか?
A, 現在のところ、ファイザー社のワクチンについては接種前後の飲酒を
禁止していません。ただし、多量の飲酒は控えることをお勧めします。
Q11, 接種当日、入浴できますか?
A, できます。
Q12, 接種後、頭が痛くなりました。鎮痛剤を服用できますか?
A, できます。
接種後の頭痛は、25~50%の人に認められる副反応です。
その多くは接種後3日以内に起こります。
Q13, 接種後に風邪をひいてしまいました。風邪薬を服用できますか?
A, 解熱鎮痛剤を含め風邪薬の服用も問題ありません。
副反応による症状のほとんどは 1~2日で改善します。
その後も症状が続く場合は、医療機関に相談してください。
Q14, 接種後に副反応が起きたら、どこに相談すればよいですか?
A, 接種部位の痛みがとても強い場合、あるいは発熱が接種後3日たっても続くなど
強い副反応が出た場合には、接種した医師のいる医療機関やかかりつけ 医を受診、
相談してください。
参考文献「新型コロナワクチンQ&A 日米で診療にあたる医師ら10人が総力回答!」
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