Q1他の薬やサプリメントと一緒に服用してもよいか?

最近では、西洋薬と漢方薬の併用も多くなり、それぞれの長所・短所を補い、より効果的な治療が期待されています。しかし、二種類以上の薬を同時に服用する場合には一方の薬の効果が期待通りに現れなかったり、逆に効果が増強されてしまうという思わぬ現象(相互作用)が起こることがあります。
特に病院でもらった薬の中には一緒に服用してはいけない「禁忌」のものもあり、漢方と同時に服用すると吸収を阻害したり、作用を変化させたりするものもあり注意が必要です。また、サプリメントについては併用しても大丈夫なものが多いですが、まれに併用してはいけないものがありますので、いずれにせよ他に服用中の薬がある場合はご相談下さい。

 

Q2自分に効いた薬を他の人に飲ませてもいいか?

同じ症状を現していても、漢方では、一人一人の証(症状・体質)によって、使われる漢方薬が決められます。自分には効果があったからといって、同じ症状のように見える人に効果があるとは限りません。それどころか、かえって副作用がでることもあります。つい、身近な家族が自分と同じ病気だと思っても、自分で判断せずに相談して、その人に合った適切な漢方薬を服用してください。

 

Q3.漢方薬の服用の良い時間はあるのか?

 漢方薬は、吸収の良い時間を選んで食前や食間の空腹時に服用します。また生薬のもつ香りも薬効の1つの要素になるので、香りに敏感な空腹時の服用が効果を上げることにもなります。
 ただ、まれに胃腸がとても敏感な方の場合に、空腹時の服用では胃腸の違和感を感じる方もいます。こうした場合には食後に飲んで下さい。
 効果のことを考えれば空腹時の服用が良いのですが、飲み忘れたときは、食後に飲んでもかまいません。1日2~3回ほど服用して下さい。

 

Q4漢方薬はすべてお湯で飲むのか?

原則として水またはお湯で服用してください。お茶やコーヒーなどは、タンニンやカフェインの作用で悪影響をもたらすことがあります。牛乳やジュースも薬の吸収低下や化学変化を起こすことがあるといわれています。
 お酒による服用は、アルコールと薬の相互作用により、効果に影響することがあります。

 

Q5漢方薬は飲むのに手間がかかりそうだが?

本来、漢方は煎じて服用するのが望ましいと言われていましたが、ライフスタイルの変化により現在当店が扱っているのは、ほとんどが顆粒とエキス製剤や粒状の漢方で手軽にお飲みいただけます。また、飲み方がよく分からない方には正しい飲み方を説明させて頂きますのでご安心下さい。

 

Q6子どもにはどのようして飲ませるのか?

漢方薬は苦くて飲みにくいといわれますが、子どもによく適応する小建中湯(ショウケンチュウトウ)などは、非常に甘く飲みやすい薬です。方法としては、オブラートに包んだり、服用ゼリーも有効です。ジュースやアイスクリームに混ぜて味をかえても大丈夫です。そのときは味の濃いものが良いでしょう。

 

Q7漢方薬は誰にでも合うのか?

漢方薬は、じっくりと症状を伺い、ご自身の体に合わせて処方していくのが最大の特徴で、 体質に合った漢方薬を服用いただけます。どうぞご安心ください。

Q 8妊娠中や授乳中でも漢方薬を服用できるか?

妊娠初期から5、6ケ月までの間は、胎児形成に大切な期間であり、服用には十分な注意が必要ですので、自己判断で漢方薬を購入し服用することは避けましょう。漢方薬の構成生薬の一つである大黄や麻黄など、妊婦さんは避けた方がいいものがあります。また授乳中の服用でも、例えば寫下(お通じをよくする)作用のある漢方薬を服用すると、乳汁中に移行し、赤ちゃんが下痢をすることがあります。ですので妊娠中、授乳中に漢方薬の服用を希望する場合は必ずご相談下さい。

 

Q 9生理のときも漢方薬は飲んでいいか?

生理の時でも、原則的には、特に問題なく漢方薬を服用いただけます。
 出血量によっては、生理中だけ、血液を巡らす漢方薬を加減したり、他の漢方薬に変えたりする場合もあります。
  個人差がありますので、詳しくはご相談ください。

 

Q10更年期かな?飲んでも大丈夫か?

更年期の症状にも漢方薬は効果を発揮します。症状が軽いうちに対処することは、とてもいいことだと思います。体調に合った漢方薬をご紹介いたしますので、ご相談下さい。

 

Q11アレルギー体質だが飲んでいいか?

アレルギーに対しても漢方薬をよく使いますが、その場合は十分に注意が必要です。小麦やそば・卵などの普段口にする食品でもアレルギーが起こることがあるように、天然の物で作られている漢方薬の中の生薬に対してアレルギーを起こす方がまれにいます。

 

Q12高血圧で漢方薬を飲み始めたので、降圧剤はやめてもいいか?

薬を飲むかどうか?を判断する場合には、かならず薬を出してくれている医師と相談して決めるべきもので、自己判断で中止することをしてはいけません。いきなり血圧が上がってしまうこともありますので、注意してください。

 

Q13アトピー性皮膚炎でステロイドを止めてもいいか?

アトピー性皮膚炎の治療でも、漢方で治療効果が出てくれば徐々にステロイド軟膏を減らすことができます。しかし、急に止めるとリバウンドを起こし、今まで悪くなかった個所まで悪化することもあります。うまく併用し、必要がなくなった時点で減量していくことが大切です。あせらずに医師とよく相談し、指示通り服薬してください。